鼠径ヘルニアの代表的な症状には、“足のつけ根の膨らみ”があげられます。

この“足のつけ根の膨らみ”ですが、手で押したり、横になったりすると引っ込んでしまうことがあります。そのため、患者さんは症状がありながらも医療機関を受診せず、放置しがちの傾向です。

しかし放置しておくと症状は進行していき、鼠径部の違和感や不快感が強くなり、痛みが生じることがあります。さらに放置し続けると、“嵌頓(かんとん)”という危険な状態を引き起こす可能性があります。

今回は“鼠径ヘルニアの危険性”について特集します。

放置すると危険な鼠径ヘルニア

鼠径ヘルニアとは、足の付け根と表現される“鼠径部”にポコッとした膨らみや痛みを感じる病気です。男性の場合は、この症状が陰嚢(いんのう)に現れることもあります。

inguinalhernia-symptoms_img2 (1)

鼠径ヘルニアの初期症状では痛みがない場合も多く、また日常生活にも支障が出ないため、患者さんは症状がありながらも医療機関を受診せず、放置しがちの傾向です。

しかし放置しておくと症状は進行していき、鼠径部の違和感や不快感が強くなり、痛みが生じることがあります。さらに痛みが強くなり、日常生活に支障をきたすことも少なくありません。

さらに放置し続けると、“嵌頓(かんとん)”という危険な状態を引き起こす可能性があります。嵌頓状態になると、腹膜に炎症が起こり、“腹膜炎”に病態が進行して緊急手術が必要になり、対応が遅れると命に危険が及ぶ場合があります。

命に危険が及ぶ鼠径ヘルニアの嵌頓

鼠径ヘルニアの病気が進行して起こる“嵌頓”とは、鼠径部で脱出した腸がもとに戻らなくなる状態を意味します。この嵌頓という状態になると、腸は脱出口で締め付けられ血流が途絶えます。

hernia
kanton

嵌頓を起こした結果、嵌頓状態に陥った腸は腐り(壊死)、穴が開きます(腸管穿孔)。その穴から腸の内容物がもれだし、腹腔内(お腹の中)にひろがります。そして腹膜に炎症が起こり、“腹膜炎”という病態に進行します。

この腹膜炎を起こすと、腹部全体に激しい腹痛が生じ、吐き気、嘔吐、腹部膨満感などを伴う場合があります。また状態によっては命に危険が及ぶ可能性もあり、緊急手術を行う必要があります。

inguinalhernia-risk_img2_pc

鼠径部で脱出した腸がもとに戻らなくなる状態“嵌頓”はいつ起こるかは分かりません。嵌頓のような危険な状態は、ある日突然起こります。

そのため、Gi外科クリニックでは嵌頓という危険な状態になる前に早期受診・早期治療を推奨しています。

足の付け根(鼠径部)にふくらみがある、または痛む、違和感がある場合は早めに医療機関を受診しましょう。

TOP